抗えぬ社会の荒波にもまれる時、
人は「善き人」でいられるだろうか。
ローレンス・オリヴィエ賞ベストリバイバル賞をはじめ4部門にノミネートされ、イギリス演劇界で話題となった『GOOD』が、2024年、東京・兵庫にて上演決定!
演出は、2004年第55回芸術選奨文部科学大臣新人賞、2006年第14回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞などなど受賞歴多数、作・演出・出演の三役を担い、KAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任した長塚圭史が務めます。そして、主演には俳優業に留まらず多彩な活躍をみせる佐藤隆太が決定!さらに、共演には実力と人気を兼ね備えた俳優達が結集しました。
善き友、善き夫、善き父であるハルダーは、どこか「まずい」と 思いながらも、長いものに巻かれてどんどん深みにハマってしまう。自身が生き残るために、ユダヤ人の親友を裏切り、変わっていくハルダー。私たちは、彼と同じ状況に陥った時、果たして“善き人”でいられるのか。
生バンド、歌など、様々な要素を融合し、新たな解釈で再構築する本作にご期待ください。
 STORY 
ヒトラーが台頭し始めた1930年代のドイツ・フランクフルト。
大学でドイツ文学を教える“善き人”ジョン・ハルダーは、妻や3人の子供たち、認知症の母親の面倒をみながら暮らす良き家庭人であった。ただ一人の親友はユダヤ人の精神科医モーリス。彼には家族の問題や突然訪れる妄想について打ち明ける事ができた。その妄想は、幻の楽団と歌手が登場し、状況に合わせた音楽を演奏するというもの。現実と妄想の区別がつかなくなっていると、ハルダーはモーリスに訴える。一方、モーリスも、自分がユダヤ人であることで、ナチスの反ユダヤ主義により、自分がドイツにいられなくなるのではないかという大きな不安を抱えていた。
そんなある日、ハルダーは講義を受ける女子学生アンから、このままでは単位が取れないと相談を受け、その夜自宅に彼女を呼んでしまう。夜遅く雨でずぶ濡れになって現れたアンに、彼は好意を寄せ、関係を持ち始めてしまう・・・。